14/06/07:降水量60mL~新ロッドに入魂!......ならず。

これまで港 & ボートロックではShimano のSalty Game Lightというロッドを使ってきた。

購入したのは今からちょうど10年前。思えば遠くへ来たものである。

大事に使ってきたこともあり、状態はとてもよいのだが、長さが160cm程しかなくてやや物足りない。

そろそろこの竿には控えに回ってもらって、新しいものを購入することにした。

ロックフィッシュ北海道しげさんの記事も参考にしつつ、

ポチッたのはabugarcia SALTY STAGE KR-X Kurodai SKS-772PMH-KR

Amazonで10000円以上値引いていたのもうれしかった。

それが届いたのが6日。届いたとなれば一刻も早く使ってみたくなるのが人の性というもの。

土曜出勤を終えるや小樽まで車を走らせた。

18時過ぎに厩町岸壁に到着すると、イカ狙いで竿を出している人がそこそこいる。

投光器を使用している人も多く、ベイトが集まってきていることを期待してワームをセットした。

魚なら何でもいい! おニュー(って最近言わないよね)のロッドに魂を!

と思ったのだが、ノーフィッシュどころかノーバイトで終了。

入魂は次回に持ち越しとなってしまった。残念。

降水量59mL~余市ハードルアー縛り?でソイ

「さあ行くぞ!」

時計の針が5時を回り、土曜勤務が終了すると同時にオズ氏は拳を振り上げた。

今月の初めに久しぶりの釣行へ行ってからというもの、オズ氏の体内では釣り熱が再燃している。

すっかり燻り、消えかけていた釣りへの気持ちが、今やめらめらと音を立て、その身を焦がさんばかりである。

そういうわけで車を走らせること2時間強、我々一行は余市の南防波堤に到着した。

ここは街灯があり、夜でも明るいので大変釣りがしやすいポイントである。

比較的基部に近い辺りにいる投げ釣り師たちを横目に先端を目指して進む。

「風が強い!」

適当な場所に荷物を置き、夕飯のメンチカツパンを齧りながらオズ氏は声を上げた。

半端ではない南風が吹き荒び、時折よろめくほどである。

オズ氏は半ばやけっぱちになって、10年以上前に100円ショップで買ったクランクを取り出した。それも1個100円ではなく、5個で100円。1個当たり20円という破格値だったものである。

このシリーズでは過去に一度、30センチもないミニアメマスを事故的に釣り上げたきり、目立った釣果がない。なにしろまったく沈まないので使い道がないのだ。

絶望的なほどに軽いクランクは、フルキャストと同時に遥か右方向へ流されていく。

一切の期待をせず、ちょこちょこと誘いながらリトリーブすると、驚いたことにひったくるようなアタリがあった。

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調子に乗ってキャストするとさらに1尾。しかも今度はややサイズアップ。ちょうどアクアパッツァサイズだったので持ち帰ることにした。

楽しいのだが、いかんせん風が強すぎて釣りにくい。しかも寒い。

アタリも遠のいたので場所を変えることにした。

風があまり当たらない場所へ移動し、ついでに仕掛けをブラーにイソメへと変更したのだが、まったく釣れる気配もない。

同行した叔父さんも魚を求めてどこか離れた場所へ行ってしまっている。

「じゃあまあ、ちょっと遊んでみますか」

と20円ハードルアーに交換したところこれがアタリ。たまたまじあいだったのかもしれないが、1キャスト1HITで釣れてくる。

10年前からそのままのフックのせいでバラしも多いが、それでも釣れる。今日はとても活性が高いのだろう。

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それにしてもハードルアーで魚を釣るのがこれほど楽しいとは思わなかった。

誘って食わせる。

ただそれだけのことなのだが、「釣れた」のではなく「釣った」という感覚が非常にうれしい。

すっかりハマってしまいそうだ。

最後においしかったアクアパッツァ(あさり抜き)の写真を一枚。

釣ったら食べねば!

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降水量58mL~2014年初釣行. 石狩湾新港沖防波堤

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あれよあれよと言う間に、最後の更新から1年以上の月日が経過してしまった。世界北限の

100万都市、札幌にも春が来て夏が過ぎて秋が終わり、冬を越えてまた春が来てしまいました。

その間にボクは所帯を持ち、職場には後輩を迎え、その割りには相変わらず仕事のできない

社会人として日々を過ごしておりました。全日本社会人余裕のない人間の部北海道代表の

私としては休日を体力の回復に充てるより他なく、なかなか釣りに行けない状況が続いて

いたのですが、ようやく釣りに行けました。

2014年釣りはじめは石狩湾沖防波堤。実に2年振りに電話を掛けたのに、little bay和田船長は

ボクのことを覚えていてくれました。ありがたいことです。イマイチ天気がパッとしない

連休において、唯一の好天予報日ということで渡し舟は大盛況。3回(もしかすると4回)

に分けての渡しとなった。ボクは第1便に乗り損ねてしまい、そわそわと丘で30分待ち、

やっとの思いでステージへと乗り込んだ。

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ブラーにイソメをつけて足元を探っていた親父がまずまずのサイズをしたガヤを立て続けにHIT。

しかし今回は煮付けにするのが面倒なのでリリース。そうこうするうちに日が暮れ、

待ちに待ったりソイタイム! ワームがパッとしないのでイソメを切り替えて数投目、ガツンとした

あたりがあり、慎重に巻き上げると上がってきたのは27cmのクロゾイでした。

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その後、クロゾイをもう1尾追加し、ここでイソメ切れ。再びワームに切り替えてひたすら

キャスティングを繰り返す。数m先の海底にストラクチャーがあるらしく、根掛かりがとても

激しかった。次々とリグをロストしてしまい、グロー系統のワームを切らしてしまう。止むを得ず

3/8ozのジグヘッドにエコギアグラスミノーL ナチュラルゴールドを選択し、キャストから

フリーフォール。1度ボトムまで沈めてからのスローリトリーブ中にあたりがあり、

上がってきたのはぎりぎり20cmあるかないかのクロゾイでした。小さいのでこちらはリリース。

楽しい時間は瞬く間に過ぎてしまい、帰りの船が迎えに来る時間。我々は吹きっさらしで

冷え込んだ沖防波堤を後にし、ガクガクと震えながらの帰宅となりました。全体的には

渋い釣果でしたが、久しぶりの感触にワクワクしてしまいました。

一夜明けて、これまた1年以上ぶりに出刃包丁を手にし、3枚下ろしに挑戦。上手に皮まで引いて、

お刺身とあら汁のお昼ご飯。脂が乗っていて美味い美味い。

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さあ! 今年はもっと釣りに行きますよう!

13/03/25 : 降水量 57 ml 卒業する友人への手紙

 拝啓。あっという間に年度末。私は度々の飲み会で胃の調子がよろしくないのですが、

皆さんは如何?

 今からちょうど1年前、私は皆の笑顔に送られて大学院を卒業しました。出て行く人間より

残る方が多く、後ろ髪を引かれる思いで社会人としての一歩を踏み出したのでした。

私の毛根がもう少し軟弱だったら、後頭部に大きなハゲができたことでしょう。本来であれば

1年先輩という立場で余裕を持ち、

「良く来たな!」

 なんてコーラの一気飲みでも披露すべきところなのだろうが、一向にそんな気分にはならない。

 実は先日、研究室に置いてあった三脚を回収しに行ったついでに、皆が荷物を引き上げた

院生室を覗いてきました。机すらもなくなった部屋は広かった。がらんとした部屋に一人で

立っていると、この院生室に引っ越したのことが脳裏に浮かびました。あの日も部屋は空っぽ

でした。床を洗い、窓を拭き、洗面台を磨いて机を運ぶ。これから始まる日々が楽しみで仕方

なかった。そして事実楽しすぎる時間が私を待っていたのです。あの時、同じ面積なのに広さを

感じなかったのは、きっと一人ではなかったからでしょう。もう仕事帰りに大学に寄っても、

笑い転げて過ごした院生室はないのだ。そう思うと寂しくてなりません。

「バッカだなあ。その年で変化を嫌ってどーすんの」

 そう言ったのはハチミツとクローバーの花本先生でした。友達がみんな卒業していって、

それでもあまり日常が変わらず、ホッとしたと笑う竹本くんに先生がかけた言葉です。

ずっと変わらずにはいられない、そんなことは重々承知していますが、それでもこの日々が続けば

と願ってしまうのです。

 就職して1年、忙しいと言い訳をしながらずいぶん多くの時間を無駄にしてきました。もっと

勉強する時間があったはずです。今のままではこの先皆と再会したとき、胸を張って笑えない。

いつの日か、何か一緒に仕事ができるように、それに相応しい実力を着けるべく頑張ります。

                                      早々頓首

社会へ旅立つ友人たちへ

                               社会でつまずく友人より

追伸

忘れるところでしたが、卒業おめでとうございます。

皆のこれからの人生が順風満帆でありますように。

12/11/25 : 降水量 56 ml

オズ氏は覚悟した。いよいよ、この実家を出なくてはならぬ。

オズ氏は料理が出来ぬ。オズ氏は、ただの凡人である。

ごろごろと、だらけきって生活してきた。けれども限界が来てしまった。

最近我が家にかかってきた電話を取ると、

「まだいたの?」

と言われることが多かった。皆、オズ氏が職場の傍に部屋を借りた事を知っているのである。

先だっても妹が電話してきて、

「なんでいるの?」

と言う。面倒なのだと答えると、

「もったいないじゃん」

と言われてしまった。あまりにも正論。正しすぎて兄は何も言うことができなかった。

妹よ、あまり兄を苛めてはいけない。こういう真面目で、大人しい人間が追い詰められて逃げ場がなくなった挙句、信金に立て籠もったりするのだ。そうなってはお前も困るだろう?

兎にも角にも、そういうわけで引っ越しました。

12/08/20 : 降水量 55 ml ~ 沖縄へにいる友人へ

 拝啓。沖縄にいる友人の皆様。札幌はひどく蒸し暑いです。秋の気配がすぐそこ

まで迫ってきていたかと思いきや、いきなり夏に逆戻り。いや、むしろ本州の梅雨時

のようです。

 皆さん楽しみにしていた沖縄です。待ち望んだ南国を満喫されているでしょうか? 

カクテルにはパラソルが林立し、夜な夜なキンキンに冷えたオリオン麦酒で乾杯して

いるのでしょうね。大変に羨ましい。私はといえば連日仕事と学生実習の準備に

追われています。トロピカルなのは培地に生えた菌くらいだ! こんなのちっとも

楽しくない!

 皆さんがいない札幌はとても寂しい。仕事終わりに一杯だけ美味しい麦酒が飲み

たいな、と思っても誘う相手もおりません。その寂しさを紛らわそうと「エア沖縄なう」 と

呟いてみました。しかし皆さんはリアル沖縄にいるわけで、何の反応もない。だいたい

が札幌にいながら「沖縄なう」 などと呟くなんてどうかしているのだ。私だって隣で

見ていれば、

「現実を見ろ!」

 と言うだろう。私は稀代の阿呆であるが、気までふれてはいないはずである。しかし

現実を見れば、目の前に広がるのは積み上げられた書物と、異臭を放つ色彩豊かな

培地ばかり。そんな現実はイヤだ。断じて認めたくない!

 そういう思いからこの手紙をしたためているわけです。いわば現実的な現実逃避です。

 ええ、私は正気です。

 さて、呟きには一昨年の写真まで貼付ける手の込みようでしたが、一人でやっても

虚しさが増すばかりだ。精神衛生上も誠によろしくない。そういうわけで1日目にして

エア沖縄はやめてしまいました。

 なんだか沖縄もあまり天気がよろしくないようですね。ちょっと台風が近づいて来た

からといって、遥か2400kmも彼方にいる私のせいにしてはいけませんよ。いくら雨男の

名前を欲しいままにしている私でも、「エア沖縄なう」 と呟くだけで台風を呼び寄せたりは

できないはずです。それができるなら「サハラ砂漠なう」 と呟くだけで砂漠に恵みの雨を

もたらし、自宅にいながらにしてオイルマネーで億万長者だ。アフリカが遠すぎるなら、

「香川なう」と呟くだけで四国の水不足を解消し、香川県民に腹一杯のうどんを食べ

させることも可能です。あるいは気に入らない地域に水害を起こして人間兵器になる

こともできる。

 最終兵器おず。

 きっと米軍が放ってはおかないでしょう。そうなった場合はやはり1呟き1億円くらい

もらわねばなるまい。1円の費用もかけず、国際社会からの非難も受けずして秘密裏に

攻撃できる。韓国の戦車は雨が降ると走行できなくなるのですよ。つまり一国の軍隊を

無力化できるわけです。1億円くらい払っても良かろう、と思います。やはり億万長者だ。

うははは!

 広げた風呂敷が畳みきれなくなりつつありますが、強引に手紙を〆ようと思います。

南の海から台風などという困った渦巻きが近づいてきているようですが、負けては

いけません。私の腹は真っ黒ですが、身内には優しいのです。皆さんがシュノーケルを

咥えながら水面にぷかぷか浮かび、魚とちゃぷちゃぷできることを、遠く2400km彼方

から祈っております。

                                            早々頓首

                                  身内にはジェントルマン・おず

くらげになりたい友人へ

12/07/25 : 降水量 54 ml ~ 色内イワシ釣行

 僕は休憩の度に天気予報をチェックし、見慣れた傘マークを眺めてはうんうん

唸っていた。

 先月末から小樽港にイワシの群れが入ってきていた。

 そんな折に平日の休みをもらえたので、釣りに行く予定を立てたのである。しかし

例によって予報が雨になっていた。例によって例によってずっと晴れだった天気予報が、

例によって例によって例によって釣行の3日前くらいから曇りになり、例によって例に

よって例によって例によって前日にはばっちり雨に変わっていた。お約束である。

もはや驚かない。

「多少の雨なら強行するから!」

 そう宣言しての当日、外に出てみると雲間から星が覗くなかなかの天気。珍しい

こともあるものである。

 わいわいと夜も明け切らぬ札幌を出発し、小樽港色内埠頭に到着したのは午前4時

過ぎであった。平日であるにもかかわらず埠頭にはたくさんの車が停まり、目を付けて

いたポイントは釣り人でいっぱいであった。やむを得ず空いていた場所に入ったが、

全く釣れる気配がない。周りを見回してみると一等地の角だけが入れ食い状態で、

それ以外はときどき単発で釣れる程度。角から離れれば離れるほど釣果は乏しい

模様である。僕らは撒き餌を撒き撒き、買い込んできた自分達用の餌を胃に納めた。

 それにしても良い天気である。釣り場に到着したのが日の出とほぼ同時刻。既に

周りは十分に明るかったが、程なくして正面から橙色の太陽が上り、剥き出しになった

僕らの腕や首筋をじりじりと焼いた。いつまでたってもピクリともしない竿先を見つめ、

僕はじりじりと焦れた。既に同行者は隣で座ったまま寝ている。彼はここへ来るまで

一睡もしなかったという。

「なんたることか!」

 ついに僕は痺れを切らし、やや遠い場所も含めて他の釣り人の釣果を見て回った。

そして良い場所を見つけたのである。彼らは僕が見ている前で次々にイワシを釣り

上げた。しかもその隣が空いていて、聞けば入って良いという。いそいそと荷物を

まとめ、移動を済ませたときには8時を過ぎていた。釣り始めて4時間も経っていたが、

今のところ人が釣った魚以外は1匹も目にしていない。がるるっと結果に餓えて釣り糸

を垂らして30分、先ほど寝ていた同行者に今日1匹目のイワシが釣れた。20センチ近い

なかなかの良型である。その後、飽きない程度にぽつらぽつらと釣れ続け、納竿した

10時30までに44匹のイワシを釣ることが出来た。数こそ去年より少ないものの、

サイズは一様に大きい。針の大きさは6から7号で十分なほどである。結局2時間で

一人10数匹の釣果であった。サビキ釣りであることを考えると、やや物足りない数字

ではある。けれど捌くことを考えれば妥当なところであった。

 僕はほとんど寝ずに釣行から帰り、洗うものだけ洗って歯医者へ行き、居眠りをし、

美人の歯科衛生士ときゃっきゃうふふしたあとに39匹のイワシを捌いた。大活躍である。

八面六臂といっても良い。誰も言ってくれないから自分で言う。

 鮮度抜群のイワシ達はほんの一部がイワシフライになり、大半がオイルサーディン

になった。非常に美味い。麦酒との相性も抜群。これだから釣りは辞められないのである。