エッセイ

13/03/25 : 降水量 57 ml 卒業する友人への手紙

拝啓。あっという間に年度末。私は度々の飲み会で胃の調子がよろしくないのですが、 皆さんは如何? 今からちょうど1年前、私は皆の笑顔に送られて大学院を卒業しました。出て行く人間より 残る方が多く、後ろ髪を引かれる思いで社会人としての一歩を踏み出…

12/08/20 : 降水量 55 ml ~ 沖縄へにいる友人へ

拝啓。沖縄にいる友人の皆様。札幌はひどく蒸し暑いです。秋の気配がすぐそこ まで迫ってきていたかと思いきや、いきなり夏に逆戻り。いや、むしろ本州の梅雨時 のようです。 皆さん楽しみにしていた沖縄です。待ち望んだ南国を満喫されているでしょうか? …

12/05/31 : 降水量 53 ml ~ 岡山滞在紀 2/2

(これは昨日の続きになります。まだお読みでない方はhttp://rainbringer32.blog18.fc2.com/blog-entry-59.htmlからどうぞ。) 駆け足で倉敷観光を終え、宿泊しているホテルに戻ってきたのは午後一時を少し 回ったところであった。ちょうどこのとき、ボクが宿…

12/05/30 : 降水量 52 ml ~ 岡山滞在紀 1/2

すでに半年も前のことになるが、ボクは学会に参加するために岡山市を訪れていた。 半年! 自分で書いて自分で驚いてしまった。つい先日のように思い出せる、あの 岡山滞在から六カ月も経つなんて。六か月と言えば約180日である。180日あれば 二十日大根が九…

12/05/27 : 降水量 51 ml ~ アゼルバイジャンより愛を込めて

拝啓。暑かったり寒かったりと、安定しない天気が続きます。巷では治るのに 二週間を要するという厄介な風邪が流行ったりもしておりますが、皆さん体調は いかが? あっという間に五月も末になり、六月の背中がすぐ目の前。手を伸ばせば 毛むくじゃらの尻尾…

11/05/25 : 降水量 48 ml ~ ぶらり途中下車の旅 2/2

ところが先日は話が違った。レベル3クラスの腹痛が襲ってきたとき、ボクはバスの 中にいたのである。目的地まで三分の二近くもの距離を残した状況で襲ってくる腹痛。 最悪の状況である。とりあえず下手に出てなだめてみたのだが、どうやら腸内の状況 も相当…

11/05/24 : 降水量 47 ml ~ ぶらり途中下車の旅 1/2

自慢ではないがボクはお腹が弱い。正確に数えたわけではないけれど、一年のうち 三分の一くらいは腹痛を抱えて生きていると言ってもいい。家族や同僚でもない限りは 毎日顔を合わせたりしないから、これを読んでいるあなたはボクに会ったら、 「ああ、きっと…

11/04/25 : 降水量 46 ml ~ 中身は脳かメロンパンか

三陸沖を震源とする大地震が起きてからひと月以上が経過して、報道も直後のような 過熱した状態ではなくなったようだ。けれどもネットでは斉藤和義が歌った替え歌が 拡散していたり、ニュースのコメントやtwitterには反原発の発言が溢れている。そういう モ…

'11/01/12 : 降水量 42 ml ~ 電力消費箱 2/2

(これは昨日の日記の続きです。まだの方はこちらから先にどうぞ) ソニータイマーが発動することもなく、九年間働いてきたコンポの調子がおかしくなり始めたのは、 去年の夏ごろであった。ボリュームには一切触っていないのに、勝手に音量が尻すぼみになって…

'11/01/11 : 降水量 41 ml ~ 電力消費箱 1/2

今の中高生は信じられないかもしれないが、MDウォークマンが一世を風靡していた時代があった。 ちょうど今から十年ほど前だから、まさに一昔前ということになる。当時はソニー全盛期の頃でも あって、クラスの大半はソニーのウォークマンを持っていた(ん? …

'10/12/26 : 降水量 37 ml ~ 小さな反乱分子 2/2

(この日記は前回の続きです。まだの方はこちらからどうぞ) そんな経験があったので、今回もなにかの見間違いかもしれないと思い、一応湯船に入って はみたのだがやはりお湯が無い。深さにして僅か数センチ。立った状態でくるぶしの辺りまで あるかないか、と…

'10/12/24 : 降水量 36 ml ~ 小さな反乱分子 1/2

四月が始まってやっと大学院生になったと思ったら、あと一週間で今年が終わってしまう。 毎日毎日暑い暑いと言っていたはずが、いまやコート無しでは過ごせない気温である。思えば 今年は夏と冬以外の季節がずいぶんと短かった気がする。これでは四季ではな…

'10/12/10 : 降水量 34 ml ~ 徘徊ベーダー卿 2/2

数日後、悪名高き○川急便ではなく、安心と信頼の○猫ヤマトによって商品は無事我が家に 届いていた。スカッシュから帰って玄関を開けたら、良く分からないデカイ荷物が置いてあった のである。マスク一つしか入っていないはずなのに、縦七十センチ、横三十セ…

'10/12/08 : 降水量 33 ml ~ 徘徊ベーダー卿 1/2

ボクがクレジットカードと言うものを持ったのはつい最近のことである。それまでは買い物と 言えば現金、あっても銀行振り込み程度。 「そもそもクレジットカードなんて社会人が持つもので、学生の俺には関係ないじゃーん」 というのがボクの基本スタンスであ…

'10/11/17 : 降水量 30 ml ~ 待ち合わせのバリエーション 2/2

(この日記は昨日の続きです。まだの方はそちらから先にどうぞ) 職務質問を受けなくても渋谷ハチ公前でわけわかんない塊に火なんかつけていたら、 待ち合わせ相手よりも先にお巡りさんが駆けつけてくるだろう。以前「のろしを上げて 通信しよう」という企画を…

'10/11/16 : 降水量 29 ml ~ 待ち合わせのバリエーション 1/2

携帯電話の充電が切れた。これが自宅での出来事であれば何の問題もないのだが、 あいにくボクは札幌駅のど真ん中に立っていたのである。さらにマズイことにボクは 待ち合わせ場所に向かっている最中で、さらにさらにマズイことに待ち合わせる時間 と場所を正…

'10/11/11 : 降水量 28 ml ~ 嬉しいが不安な薄型テレビ 2/2

ところでボクの記憶にある中で、今度のテレビは四台目にあたる。過去三台で本当に映らなく なって買い換えたのは、二台目のナショナル製テレビだけ。あれは寝る直前までは平気だった のに、朝起きてみると全く映らなくなっていた。 「ちょっとー! 起きて。…

'10/11/10 : 降水量 27 ml ~ 嬉しいが不安な薄型テレビ 1/2

世の中には厚ければ厚いほど嬉しいものと、なるべく薄いほうが嬉しいものがある。 前者に当てはまるのは札束やステーキで、脂肪やたいやきの皮なんかは後者である。 ちなみにどちらも程度問題だということは重々承知しているので、 「じゃあアンタは厚さ一メ…

'10/11/07 : 降水量 26 ml ~ 地面をがりがり掘ると言えば

今度の休みにボウリング行かない?と誘われて、 「いいよ。地質調査? それとも温泉掘り?」 などと答えるやつはそれを生業としているか、余程のひねくれ者かのどちらかである。 現代日本でボウリングと言えば大きな機械でごりごり地面を掘るアレではない。…

'10/11/05 : 降水量 25 ml ~ 本当にツイていないのか 2/2

そして二つ目にして今回最大の鬼門だったのが、車での移動であった。脈略の ない文章で申し訳ないが、ボクは運転が嫌いである。理由は簡単。運転がヘタクソ なのだ。元来の運動音痴が災いしてか、運転が本当にヘタクソ。乗るたびに 数回は「危ない!」と思う…

'10/11/04 : 降水量 25 ml ~ 本当にツイていないのか 1/2

考えてみると星の下に生まれる、というのは妙な表現である。今は大抵病院の屋根の 下に生まれているだろうし、まあ、あっても自宅の屋根の下であろう。さらに上を見れば 確かに星は瞬いているのだが、これだけ距離があって星の真下もヘチマもあるまい。 第一…

'10/10/26 : 降水量 24 ml ~ 雨男沖縄へ行く 2/2

さてそういうわけでボクは沖縄旅行へと旅立ったのだが、出発前々日予報の 段階で日程全てが雨であった。週間予報の時点では晴れていたのだが、 出発直前になって台風三つがまるで吸い寄せられるように進路を沖縄方面へと 変更し、新聞の予報欄はあっという間…

'10/10/25 : 降水量 23 ml ~ 雨男沖縄へ行く 1/2

「俺だって負けたいよ! 」 これを言ったのは大泉洋である。彼の所属する劇団チームナックスのリーダー である森崎博之はかなりの晴れ男であるそうなのだが、その森崎博之と一緒に いても、大事な時には大抵雨が降るらしい。挙句森崎博之の結婚式を土砂降り…

'10/10/11 : 降水量 22 ml ~ 逃げられなくて

逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げただめだ、というのは某有名アニメの主人公の セリフである。確かに逃げてはいけない事態も人生には多々あるが、別に逃げても 良い状況も同じくらい存在する。皮肉なのは逃げちゃいけない方は逃げられるのに、 逃げても構わ…

'10/08/05: 降水量 22ml ~ 猿への回帰 2/2

実際に木の下に着いてからも脚立の上に立って誤魔化していたのだが、 それで手の届く範囲なぞたかが知れている。結局追いやられるようにして ボクは木の枝に足を掛けた。手ごろな枝を掴んでおりゃあ!と体を起こすと、 目の前はちょっとしたジャングルである…

'10/08/04: 降水量 20ml ~ 猿への回帰 1/2

当たり前ながら梅酒を漬けるには梅が必要で、当たり前ながら梅は木になる果実である。 さらにさらに当たり前ながら梅の木と言うのは得てして背の高いものである。 「あんた今日の午前中時間ある? 」 朝一番、惰眠を貪るボクの頭の上から、母親のでかい声が降…

'10/07/18: 降水量 19ml~函館急襲

かれこれ一週間ほど前のことになるが、僕は函館に行って帰ってきた。 行ったんだから帰ってくるのは当たり前だろう。 そう思うのはもっともだが、僕があえてこう書いたのにはちゃんと理由がある。 車で行ったのにもかかわらず、何と函館日帰り旅行だったので…

'10/07/04: 降水量 18ml~変態との遭遇

学生という立場上、ボクの周りでは適当な理由にかこつけて、しばしば 飲み会が開催される。適当な理由があるときもあれば、ないときもある。 とにかく宴会は宴会なのだから、それはそれである。 ボクも酒には弱いが騒ぐのは大好きなので、呼ばれればすべから…