'10/07/18: 降水量 19ml~函館急襲
かれこれ一週間ほど前のことになるが、僕は函館に行って帰ってきた。
行ったんだから帰ってくるのは当たり前だろう。
そう思うのはもっともだが、僕があえてこう書いたのにはちゃんと理由がある。
車で行ったのにもかかわらず、何と函館日帰り旅行だったのである。その移動距離、
札幌と函館の間だけで304km。往復にして600kmである。具体的にどのくらいの時間を
要したのかを書くと、ドライバーに迷惑がかかりそうなので遠慮するが、とにかく
早かったのは確か。武田信玄もうんこを漏らしそうな強襲劇である。うんこを漏らした
のは家康だったか。まあ、いい。
古くからの読者の方々はよくよくご存じのことかと思うが、僕といえば雨男。
雨男といえば僕である。僕が出かければ雨。天気予報なんて関係なし。たとえ降水確率
10%と言われようとも雨を降らす男である。それも霧雨なんて生易しいものではなく、
記録的豪雨になることも珍しくない。ちなみに雨の強さは僕のテンションに比例する
ようで、楽しみにしていればしているほど豪雨になるのが特徴であった。
であった、と過去形になっているのにも理湯がある。今回はあまり乗り気でなかった
のにもかかわらず、ばっちり雨が降ったのだ。これは雨が僕の能力とは関係ない、ただの
前線によるものであるか、そうでなければテンションにかかわらず雨を降らせる方へ能力が
進化したかのどちらかである。果たしてこれを進化と呼べるのかどうか定かではないが、
僕としては前者を望むばかりである。後者であった場合、僕はどこへ行っても雨に降られる
ことになる。そうなれば僕はサハラ砂漠へ旅立つより他なくなってしまう。旅行ならともかく、
砂漠に永住は嫌である。
さて、肝心の函館旅行であるが、午後からは雨も上がり、密度の濃い楽しい旅行で
あった。石川啄木縁の海岸も良い雰囲気だったし、滞在中に食べたご飯も美味しかった。
なかでも僕のテンションが上がったのは、明治館の中にあった切子硝子。薩摩切子や
江戸切子を見に行きたい!と思っていたら、意外に近くにも函館切子(というのかどうか
は知らないけど)があった。是非とも二つほど欲しかったところだが、薩摩や江戸と違わず
切子硝子は非常に高価で、とても貧乏学生に買える代物ではなかった。残念である。
とにもかくにも楽しい旅行であった。帰りの車内で蚊に食われ、なんだか異常に腫れたの
も、移動時間と滞在時間がほぼ同じだったことも、前日しこたまバレーボールをした後飲み
に行って寝てなかったことも御愛嬌である。腫れ具合が尋常じゃなく、あれが本当に蚊だっ
たのかやや疑問も残るが、そこは蚊であったと信じたい。車内は暗く、はっきりと視認できた
わけではないが、あれは蚊であった。だったのである。