降水量121mL ~ 沖縄遠征

ご無沙汰しております。新型コロナウイルスが猛威を振るっております。

私も仕事柄リスクが高く、症状がなくともキャリアとなっている可能性が否定できません。予防はしていますが、既に誰がいつ感染してもおかしくない状況。私自身が感染源となることだけは避けたい。医療従事者が脇の甘いところを見せれば、センセーショナルに報道されて叩かれるのは目に見えていますから。

オフショアが主戦場の私にとって、三密を避けるのは厳しいです。キャビンは換気が悪く狭いですし、トイレも同様。釣り座においても2m間隔を開けるのも容易ではありません。ではショアにと言っても途中コンビニにも寄れないのではやはり難しい。

そういうわけで私は釣りを自粛しております。ストレスのたまる現状では発散が出来ないのは辛いですが、今は我慢。

さて、これほど新型コロナウイルスが暴れまわる前に、沖縄へ遠征に行っておりました。帰ってきて記事の準備をしたところ、イタリアとアメリカが壊滅的な状況となり、事態があれよあれよという間に悪化。投稿できなくなっていました。報告は事態が落ち着くまで待とうかとも思ったのですが、個人的に鎮静化には年単位の時間を要するとも考えており、報告のみしてしまうことにしました。

遊漁船で本島を出発したのが朝6時。そこから久米島方面へ2時間ほど走り、キハダ狙いでパヤオを攻めますが釣果はなし。現在は少なくなったという浮きパヤオ「ニライ」を見られたので満足です。この下に数百メートルも鎖が伸びていて、そこにマグロがいるなんて、ロマンありますよね。

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2日間船を出してこの日が2日目でしたが、直前に入った低気圧の影響で海水温が低い。魚の反応は素晴らしいのですが食い気がなく、非常に厳しい戦いを強いられました。この日もパヤオを諦め、前日やや釣果のあった慶良間海域に戻ります。

私は朝から休むことなく竿を振り続け、釣ったのは25cmほどのカワハギのみ。ジグでカワハギ、しかも1/0フックがしっかり口に掛かってくるというのも珍しいですが、これといった釣果がなく夕方を迎えました。帰りの時間を考えると実釣時間はあと2時間ほど。前日はアマミフエフキが1尾だけ。沖縄まで来てこの釣果は気持ちにも焦りが出ます。

ポイント到着後、ジグをパープルシルバーに変更しての一投目。着底からジャカジャカ巻きで1mほど底を切り、スローで誘ったところにドン! ときました。

きつめに締めているドラグが引き出されます。丁度水深が170mほどまで浅くなってきたところで、ロッドはオシアジガーインフィニティのB603、リールがオシアジガー1501HGでラインはPE2号というライトタックルに持ち替えたところでした。あまり大きそうではないですが、タックル的に無理が出来ません。とはいえ前日に同じタックルでカンパチをかけた際、焦ってスプールを抑え込みばらした経験が生きました。走るのは仕方がないのでゆっくりリールを巻き続けます。

3分ほどかかって上がってきたのは小ぶりなカンパチ。小さい割にファイトが強烈なのが印象的でした。3kgもないサイズだと思いますが、積丹で狙うブリの6kgくらいの感覚です。

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さて、船内で数本魚が上がったことで士気も上がります。

さらに何度かポイントを移動したあとです。船長に水深を聞くと「200m」とのことだったので、220gのジグを投入します。ポセイドンスロージャーカー4oz、オシアジガー2001NRPGにPEは3号。リーダーはフロロ40lbです。持ち込んでいる2本のタックルのうちでは強い方ですが、それでもそこまでヘヴィではありません。

ラインが110mほど出たところでジグが着底。なんと水深は100mで、私の聞き間違いでした。余談ですが道内の船頭さんはポイントに着くと逐一水深等々伝達してくれるのですが、道外はそうでもないようです。船長は優しくて良い方でしたので、単純に文化の違いなんでしょう。

底から10mほど誘い上げ、「もう一度落とし込もうかな」と思った矢先のことでした。ジグを水平フォールさせた途端にひったくられ、海底へ向けてラインが一気に走ります。

ロッドを立てるわけにはいかないので、竿先を海へ向けてラインを一直線にし、あとは魚との綱引きです。巻き上げてはラインが出され、巻き上げてはラインが出されの繰り返し。

「でかい?」

と聞かれますが、正直それほどではないように感じます。

「さっきの奴よりはデカいですけど、そこまででもないです」

と答えて綱引きを続けます。実は前日から同乗者が数回カンパチをかけ、ラインをブレイクされていました。その引きたるや凄まじく、ヒットするなりものすごい力でラインを引き出していき、根に巻かれてブレイクするんです。それを見ていたので、そこまででもないかなあというのが感想でした。

移動中に結束部分とリーダーの傷はチェックしていますし、針も研いであります。タックルに不安はありません。この辺りは最近サクラマスジギングで先生から教えられたこともあり、丁寧に釣りと向き合うことにした成果です。あるとすれば自分で組んでいるPRノットが大丈夫かどうかだけ。それだけちょっとドキドキしました。それに水深を聞き間違えたことが幸いし、4ozの竿に2000番クラスのリールで勝負ができています。

5分以上やりとりしたかもしれません。ついに海面に見えたカンパチは予想よりずっと良いサイズでした。もちろんタモでは間に合わず、仲間がギャフを撃ってくれました。

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SOMのフィッシュグリップを使った船上計測で13kg。全魚種あわせても、当然私の自己最高記録です。船上に上げた後は船長と熱いハグをしました 笑

「最近はジグじゃこのサイズはなかなか上がらんよ」

と船長にお褒めの言葉を頂き、素晴らしい釣行となりました。

強い竿、太い糸、電動のリールを使えば大きい魚も上がるのはわかりますが、やはりスローピッチの魅力は細い竿に細い糸を使い、魚とダイレクトな勝負ができるところにある気がします。釣り上げるまでは大変ですが、上がった瞬間は雄たけびを上げてしまうほどにアドレナリンが出ます。沖縄本島で釣りをしてみて、特にこれからジギングに挑戦する方にとっては、北海道はとても恵まれた環境にあると感じました。

沖縄本島でのジギングは決してイージーとはいえないものですが、普段釣れない魚種にたくさん出会えますし、大きな個体もいます。また行きたいものです。